源氏物語で有名な紫式部 ( むらさきしきぶ )について、紫式部の子孫による考察
紫式部の書いた「源氏物語」、その主人公の光源氏、紫式部日記、源氏などについて。 さらに、紫式部の子孫の現在、光源氏のモデルの子孫など
源氏については → 源氏
平安時代の歌人で作家。職業は女官(女房)。藤原氏。夫は藤原宣孝。子供は藤原賢子(大弐三位)
← 紫式部の石像 (京都府 宇治橋のたもと) 2024年
紫式部という名前は本名ではありません。この時代は、身分が高くても、女の人の名前はほとんど伝わっていません。後の世に呼ばれた紫式部という名があるだけでも稀なことです
式部は役職名です。紫式部という名前はニックネームで、源氏物語の登場人物に由来するとされています。宮中では、藤式部と呼ばれていました
世界で最も古い長編小説と云われる作品。そして世界で読まれていますね
紫式部を知るには、源氏物語を読むことが最も大切で、概ねは源氏物語から判ると思われます
源氏物語という題名からは、源氏の世に書かれたように感じられますが、藤原氏全盛の時代に書かれており、おもむきのある作品です
写真 : 源氏物語(瀬戸内寂聴 著)
源氏物語の主人公である光源氏 ( ひかるげんじ )は、実在の人物がモデルになっているとされています。歴史学者さんや古典の研究家さんなどにより、光源氏の候補が何人か挙げられています
光源氏のモデルと云われている人の内の6人は、木津屋のご先祖です
( 源融、源高明、藤原道長、藤原伊周 ほか )
木津屋はとても高い確率で、光源氏のモデルの子孫であると考えられます
写真 : 「 まんがで読む源氏物語 」 小川陽子/監修 ↑
他にも、伊勢物語の主人公のモデルと云われる在原業平も候補に挙がりますが、在原業平の場合は、モデルというよりも、「伊勢物語の影響を受けた」とか「参考にした」という方が近いのではと考えます (紫式部の子孫)
源光も、名前が挙げられることがありますが、名前が「光」というだけで、候補にはなりえないと考えます (紫式部の子孫)
↑↓ 写真 : 太融寺 ( たいゆうじ ) 〜 光源氏のモデル? 源融が伽藍を建立 2015年
と、光源氏のモデル?の子孫
【 補足 】 WEBで閲覧した中に、光源氏のモデルとは考えにくい人が二人ありましたが、その二人も木津屋のご先祖です。それも含めると、光源氏のモデル候補の内の8人が木津屋のご先祖になります (紫式部の子孫)
源融公 ( みなもとのとおる )を祀る琴浦神社
尼崎市琴浦町 2024年
紫式部は歌人でもありますが、源氏物語の中でも、たくさんの和歌が出てきます
光源氏をはじめ、登場人物が和歌を詠みますが、作者は紫式部です
源氏物語は、その和歌だけをとっても素晴らしい作品といえます
写真 : 藤原定家による小倉百人一首 紫式部 ↑
「 入る方は さやかなりける 月かげを うはの空にも 待ちし宵かな 」
「 みをつくし 恋ふるしるしに ここまでも めぐり逢ひける えには深しな 」
↑ 源氏物語/澪標で、難波(大阪)の住吉神社に参った帰りに光源氏が明石の君に贈ります
「 荻原や 軒端の露に そぼちつつ 八重立つ霧を 分けぞ行くべき 」
↑ 源氏物語/夕霧で、夕霧が女二の宮(落葉の宮)に詠んだ歌。 夕霧は光源氏の息子
「 泣く泣くも 今日は我が結ふ 下紐を いづれの世にか 解けて見るべき 」
↑ 源氏物語/夕顔で、光源氏が詠んだ歌
「 明けぬ夜に やがて惑へる 心には いづれを夢と わきて語らむ 」
↑ 源氏物語/明石で、明石の君が光源氏に返した歌
選者 : 紫式部子孫
住まいは平安京
写真 : 平安京羅城門の模型(京都駅) 2022年
写真 : 住吉の神 ( 住吉大社 ) 2014年
十二帖 須磨
光源氏は、しばらくの間、須磨に住みました
藩架山現光寺( ませがきさん げんこうじ )のあたりに住居があったと云われています。現光寺はかつて源氏寺と呼ばれていました
藩架山現光寺 2021年 ↑
「四十五帖 橋姫」から「五十四帖 夢浮橋」までで舞台になる宇治。源氏物語の最後のこの十帖は宇治十帖と呼ばれています
宇治十帖のモニュメント
浮舟(うきふね)と匂宮(におうのみや)が、小舟で宇治川を渡っています
浮舟が身を投げた宇治川。朱色の鳥居は宇治神社
宇治川と宇治神社 2024年 ↑
源氏物語には、物の怪(もののけ)や生霊が出てきます。その際、加持祈祷が行なわれます。陰陽師(おんみょうじ)や僧侶、山伏、修験者が活躍します
写真:安倍晴明神社 (大阪市阿倍野区) 2022年
陰陽師 安倍晴明の生誕地と伝わります
安倍晴明の数代前の安倍道守から阿倍氏の始祖までは、木津屋のご先祖です
護符プレゼント
祈り、呪い、神、仏、霊などのことがたくさん描かれており、スピリチュアル・霊的なことが平安時代の貴族の日常に存在しています
【 源氏物語に登場するスピリチュアルなワード 】
前世、過去世、来世、天上界、宿縁、因縁、縁起、祈り、読経、念誦、御八講、六道巡、住吉の神、春日明神、石清水八幡宮、賀茂神社、水神、龍王、不動明王、木霊、ご加護、お告げ、祓い、人形(ひとがた)、祟り、呪い、陀羅尼の呪文、幻術、穢れ、死霊、物の怪
↓ 石清水八幡宮 (京都府八幡市 男山) 2015年 2020年
源氏の氏神
源氏物語 二十二帖の玉鬘(たまかずら)で、玉鬘がお参りにいきます
源氏(げんじ)とは、源(みなもと)という姓(かばね)を賜って、皇族から臣下になった人のことです
源氏物語という題名は、氏族としての源氏を想わせますが、源氏物語の源氏は、光源氏さんのことであり、個人に付けられたニックネームです。そして、源氏物語に源氏一族はあまり出てきません
内容から名付けるなら、「藤原物語」の方が的を得ています → 藤原氏
源氏と木津屋について → 源氏
たくさん読んで、お話会をしたり、おすすめできるようにしたいと想っています
「 源氏物語 」 巻一 〜 巻十 瀬戸内寂聴 講談社
「 源氏物語 」 第一巻 〜 第六巻 大塚ひかり ちくま文庫
古典は堅苦しいという感覚を取り払ってくれる文体と構成です
「 現代語訳 源氏物語 」 一 〜 四 窪田空穂 作品社 (写真)
原文に忠実な逐語訳で良い雰囲気の文の流れですが、古典を読み慣れていない治郎兵衛は、内容をつかみにくく、他の先生の本を読んでから、改めて読む予定
論評 : 紫式部子孫
源氏物語の入門書として、漫画はとても優れていると考えます
「 まんがで読む源氏物語 」 小川陽子/監修 七輝翼・くろにゃこ。・藤森カンナ/まんが 学研
「 NHKまんがで読む古典 源氏物語 」 鳥羽笙子 角川書店
「知泉源氏」 杉村喜光 新評論
とてもかる〜い感覚で読めます。 全6巻なので、内容も充実しています
写真 : 「 NHKまんがで読む古典 源氏物語 」 ↑
【 紫式部 】
「 紫式部 」(学習漫画 日本の伝記) 永原慶二/監修 千明初美/漫画 集英社
源氏物語を読んだ人が集って、ディスカッションできたら楽しいと想います
源氏物語の本を読まれていなくても、大河ドラマ「光る君へ」を観ての感想をお話するのも良いですね
文学や歴史を語れるサロン → 木の津の集い
写真 : 木津屋ゆかりの茶室 2016年 ↑
かみんぐす〜ん
紫式部日記によって、源氏物語が紫式部の手による作品であるとされています
短い期間の日記しか残っていませんが、歴史的にとても重要な文献です
「 紫式部日記 」 笹川博司 校注 和泉書院
古典を読みなれている人には、単純な構成で便利かと思われます。豊富な注釈
「 紫式部日記 」 山本淳子 編 角川学芸出版
底本を限りなく尊重した原文と、本文下の現代語訳。補注、解説もあり、しっかり原文を読み込める構成。巻末の登場人物の紹介なども便利
「 新版 紫式部日記 全註訳 」 宮崎荘平 講談社
古い語句の注釈と文の解説で判りやすくなっている。紙面のレイアウトが見やすく紙質も扱いやすい
「 ビキナーズ・クラッシックス日本の古典 紫式部日記 」 山本淳子 編 角川学芸出版
イラストにより情景がイメージしやすくなっている。シンプルで読みやすい
「 紫式部日記 天才作家の秘密 」 時海結以/文 久織ちまき/絵 講談社
紫式部日記と彼女の和歌を元にした読みやすい物語になっている。忠実な現代語訳とは違った軽やかさがある。フィクションの度合いが高い。大人にもおすすめ
論評 : 紫式部子孫
今は上賀茂神社と下鴨神社。紫式部日記の中、「賀茂の斎院」などと出てくる賀茂神社に、紫式部はお参りしていました
上賀茂神社は、木津屋ともゆかりの社です
源氏物語という名の小説を書いた紫式部ですが、その時代の紫式部の周りは、多くが藤原氏で占められていたと考えられます
紫式部も藤原氏です
写真:藤原氏の先祖 大小橋命の生誕地 →
( 産湯稲荷神社 2023年 )
← 写真 : 泉涌寺 (月輪陵・後月輪陵に、藤原の血が多く祀られています) 2022年
泉涌寺は、紫式部と同じ時期の歌人 清少納言のゆかりの地でもありますね
主人公が光源氏であるので「源氏物語」ですが、物語の舞台としては「藤原氏物語」という感じです
光源氏のモデルとも云われる藤原道長。 栄華を極めた藤原氏の象徴のような人物です
写真 : 平等院鳳凰堂 (10円硬貨) →
藤原道長の別荘であり、後に藤原頼道が寺院とする
( 開山 : 小野明尊 小野氏/ononoimoko.org )
「 この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば 」 藤原道長
木津屋は紫式部の子孫 (直系)です。また別の血筋の流れで、紫式部の曽祖父四人のうち三人は木津屋のご先祖です
紫式部につながる血筋も複数あります
この時代、複雑に血筋が絡まっているようです。身分社会で、血筋の近い人との縁結びが多かったようです
紫式部のDNAは、現在に受け継がれています
平安の世に想いを馳せる?紫式部の子孫 ↑
また、紫式部は木津屋のご先祖の下で源氏物語を執筆しました
● 今ご覧のサイトがそのひとつです → 紫式部の子孫 木津屋
● 紫式部には大弐三位(だいにのさんみ)という娘がいて、その次の代から後はとても栄えた家・血筋なので、紫式部の血はたくさん現在に受け継がれていると考えられます
↑ 写真 : 小倉百人一首のかるた 大弐三位の札
紫式部を描いたドラマ
令和6年、「 光る君へ 」が放送されています
木津屋は、NHK大河ドラマ「 光る君へ 」を応援しています
新年パーティーで「光る君へ」をPR。 振る舞い酒の「こころの京 源氏物語絵巻ラベル」 ↑
「 光る君へ 」の中で登場した人、場所など
花山天皇( かざんてんのう )が出家して花山法皇となった後、創祀された神社 → 熊野田八坂神社
「光る君へ」の放送にあわせて、源氏物語を読みませんか。読まれたことがある方も、何度も読まれた方も、この時期に読むと、「光る君へ」の視聴と相乗効果で、より楽しみが増すのではと想います
ご都合のあう方は、木の津の集いでディスカッションも楽しめます
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( facebook : 日下治郎兵衛 X : 木津屋治郎兵衛 instagram : kusakajirobei )
紫式部の子孫 木津屋 大阪府大阪市西区南堀江4-23-27 06-4391-0704